離婚後の生活

【保存版】シングルマザーのための22個の手当・補助・支援総まとめ

離婚後の生活を不安なく回していくためには、安定した収入と子育ての環境が必要です。

できれば、最低2か月程度生活できる程度の現預金を何とか同居中に準備し、これを持った状態で別居・離婚しましょう。

そして、その2か月の間に出来る限りすべての手続を済ませてしまいましょう。

シングルマザーを経済的に支援してくれる制度や手当は意外とたくさんあります。

自分で申請手続をしないと受給できないものばかりですので、知らなかったために損をするということがないよう是非確認しておきましょう

離婚前から情報収集を!

厚生労働省による「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」によれば、母子家庭の平成27年勤労収入は約200万円、養育費や手当を含んでも約243万円でした。

子どもがいる家庭の平均所得は700万円を超えていますので、やはり離婚してシングルマザーとして子どもを育てていくのは経済的に相当大変です。

また、同じ調査報告によると、養育費を受け取ったことが無い家庭が約56%、途中で支払われなくなった家庭が約16%
7割以上が養育費を受け取っていないという衝撃の報告となっています。

養育費は支払われるべきですし、確保しなければならないのは当然で、強制執行する方法については、別に記事にする予定ですが、養育費を当てにした生活設計はリスクがあります。

支払われなくなるという最悪のケースも絶対に考えておく必要があります。

離婚前から自分が受けられる制度や手当の情報収集をしつつ、必要な資格取得をしたり、関係する行政機関に相談に行くなどして、入念な準備をしておくことをお勧めします。

シングルマザーが利用できる10の手当・補助制度

1 児童扶養手当

概要

子どもが満18歳になってから最初に迎える3月31日まで、所得や扶養家族数に応じて一定の金額が支給されます。

父母が離婚した子ども」の養育者は、支給対象ですので、早めに自治体で申請しましょう。

但し、所得制限があり、所得の額に応じて全部支給又は一部支給となり、一定の所得額を超えると支給されません。

支給額

児童扶養手当の額は、物価変動を踏まえて、毎年4月に改定されています。
令和2年3月までと4月以降の改定内容は以下のとおりです。

【令和2年3月分まで】
第1子・・・・・・全部支給42,910円,一部支給42,900円~10,120円
第2子加算・・・・全部支給10,140円,一部支給10,130円~5,070円
第3子以降加算・・全部支給6,080円,一部支給6,070円~3,040円

【令和2年4月分から】
第1子・・・・・・全部支給43,160円,一部支給43,150円~10,180円
第2子加算・・・・全部支給10,190円,一部支給10,180円~5,100円
第3子以降加算・・全部支給6,110円,一部支給6,100円~3,060円

支給時期

毎年5月、7月、9月、11月、1月、3月6回、それぞれ前月分まで(2カ月分)の手当が指定の金融機関の口座に振り込まれます。

更新手続

毎年1回、8月に現況届の提出が必要です。

所得制限限度額

扶養親族等数

申請者

扶養義務者等

全部支給

一部支給

0人 49万円 192万円 236万円
1人 87万円 230万円 274万円
2人 125万円 268万円 312万円


手続

自治体の窓口で申請します。

児童扶養手当の支給額は同居人の収入も審査対象となります。そのため、同居人の収入額によっては認定されなかったり、支給停止になる可能性があります。

戸籍事項証明書、住民票写し、所得証明書、賃貸借契約書、預金通帳等が必要となります。

具体的な必要書類、手続の方法は各自治体によって異なりますので、お近くの窓口にて問い合わせてみましょう。

神戸市:児童扶養手当

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

2 児童手当

概要

すべての子育て世帯を対象に支給される手当です。

対象

0~15歳の国内に住所がある児童(15歳とは中学校卒業の年度末までを意味する)

支給額

0~3歳未満:一律月額15,000円
3歳~12歳(小学校まで):第1子・2子 月額1万円、第3子以降 月額15,000円
中学生:一律月額10,000円

所得制限

年間所得が約960万円を超える世帯の児童に対しては、支給金額が月額5000円とされています。

支給時期

年3回。毎年6月、10月、2月に振り込まれます。

児童手当は、婚姻中から受給していたと思われます。監護している方の親が受け取るように手続きをとりましょう。

神戸市:児童手当

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

3 ひとり親家庭等の医療費助成制度

ひとり親家庭(母子家庭および父子家庭)を対象に、世帯の保護者や子供が病院や診療所で診察を受けた際の健康保険自己負担分を市区町村が助成する制度です。助成内容は市区町村によって異なります。

対象者

支給条件は市区町村によって異なりますが、おおよそ以下のような方が対象になります。

  • 母子家庭又は父子家庭
  • 健康保険に加入していること
  • 18歳未満(18歳に到達して最初の3月31日まで)の児童
  • 所得制限内

所得制限

所得制限は市区町村によって異なりますので、問い合わせをしてみましょう。

神戸市:ひとり親家庭等医療費助成制度

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

4 こども医療費助成制度

健康保険を使って医療機関等を受診した際、保険診療の自己負担金の助成が受けられる制度です。

自己負担(医療費の2割~3割など)が減額され、または無料で医療機関等を受診できます。

対象者

小学校就学前、中学校卒業までなど市区町村によって対象者が異なります。

支給額

通院や入院による保険診療で支払った医療費の自己負担分の一部が助成されます。詳しい助成金額は市区町村によって異なります。

所得制限

所得制限は市区町村によって異なります。

神戸市は所得制限がありません。

神戸市:こども医療費助成制度

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

5 特別児童扶養手当

精神または身体に障害のある20歳未満の子どもを監護している親または養育者(施設に入所している場合を除く)に支給される手当です。
所得制限があります。

対象者

20歳未満で、身体又は精神に別途政令で定められている程度の障害のある児童を監護する父もしくは母、又は父母にかわってその児童を養育している方

支給されない場合

  • 児童または手当の支給を受けようとする者が日本国内に住んでいないとき
  • 児童が施設に入所しているとき
  • 児童が障害を支給事由とする公的年金を受け取ることができるとき

支給額(令和2年4月1日現在)

支給額については、物価スライド制が適用されています。

児童1人につき、
1級 月額5万1700円
2級 月額3万4430円

支給日

4月、8月、11月に前月までの4か月分が振り込まれます。

神戸市:特別児童扶養手当のてびき(令和2年度版)

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

6 障害児福祉手当

常時介護を必要とする20歳未満の障害児に対して支給される手当です。
所得制限があります。

支給額

月額1万4880円です(令和2年4月から)。

支給日

2月、5月、8月、11月に前月までの3か月分が振り込まれます。

神戸市:障害児福祉手当について

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

7 生活保護

病気やけがや高齢のために働けなくなったり、離別や死別で収入がなくなったり、働いていても収入が少なかったりして生活費や医療費に困る場合があります。

このような時に、国が憲法で保障された健康で文化的な最低生活を保障するとともに、自立して生活していけるように援助する制度です。

保護の種類(8つの扶助があります)

  • 生活扶助
  • 住宅扶助
  • 教育扶助
  • 医療扶助
  • 介護扶助
  • 出産扶助
  • 生業扶助
  • 葬祭扶助

保護の前提

働ける人は能力に応じて働き、親族などの援助や他の社会保障制度による年金・手当などで受けられるものは受け、預貯金等も含めて自分の資産があればそれを利用することが前提となります。

逆に言うと、援助してくれる身内がいない、病気やケガなどで働けない、まったく資産が無い、ということが生活保護を受給するための要件となります。

神戸市:生活保護のあらまし

お住まいの自治体のウェブサイト、窓口で情報収集してみましょう。

8 ひとり親世帯家賃補助制度

ひとり親家庭(母子家庭および父子家庭)で、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもを扶養している場合などに受けられる家賃補助制度です。
所得制限があります。

対象者・支給額

市区町村によって異なります。

神戸市の場合、家賃補助金は最大月額15,000円、家賃債務保証料補助最大60,000円です。

9 遺族年金

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が、亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。

遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があり、亡くなられた方の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が支給されます。

対象者

死亡した被保険者が加入していた年金や、子供の有無などによって内容は変わります。

遺族基礎年金の場合

国民年金の被保険者等であった方が、受給要件を満たしている場合、亡くなられた方によって生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が、遺族基礎年金を受け取ることができます。

遺族厚生年金の場合

厚生年金保険の被保険者等であった方が、受給要件を満たしている場合、亡くなられた方によって生計を維持されていた遺族が、遺族厚生年金を受け取ることができます。

10 児童育成手当

東京都の自治体では、児童扶養手当とは別に、「児童育成手当」を支給するところもあります。

児童扶養手当より所得制限が緩いため、受け取れる可能性について、確認してみましょう。

シングルマザーが利用できる3つの再就職支援制度

1 (就業支援)マザーズハローワーク・マザーズコーナー

就職活動は、ハローワークの就業相談が一般的でしょう。

お近くのハローワークを訪問し、相談してみてください。求人情報の提供や仕事のあっせんが受けられます。

厚生労働省は、マザーズハローワーク・マザーズコーナーを設置しています。子育てをしながら就職を希望している方に対して、キッズコーナーを設置するなどして来所しやすい環境を整備し、担当者制で職業相談や地方公共団体等との連携による保育所等の情報提供を行っています。

2 (就業支援)母子家庭等就業・自立支援センター

厚生労働省は、母子家庭の経済的な自立を支援するため、地方自治体と協力して様々な就業支援を行っています。

母子家庭等就業・支援センターでは、就業経験が乏しい方には、就業相談のほかに、就業支援の講習会(パソコン・医療・介護系資格の取得等)や求人情報の提供なども行っています。

兵庫県・神戸市

兵庫県立男女共同参画センター・イーブン(女性就業相談室)

・再就職や起業、在宅ワークを目指す方、働き方を考えたい方にセミナーや個別面談があります。
・併設のハローワーク相談窓口では、求人検索機の利用や職業相談、紹介が受けられます。
・スキルアップ再就職準備支援補助金(育児、介護、病気など様々な理由で離職した方が再就職に向けスキルアップを図る目的で受講した教育訓練講座の受講料等の20%(上限10万円)が補助されます)

ひとり親家庭等就業・自立支援センター(あいワーク神戸)
・個別就業相談や就業支援セミナーなどの、就業支援サービスを行っています。

ひとり親家庭自立支援教育訓練給付金事業

・ひとり親家庭の親が、市が指定した教育訓練講座を受講する場合、受講料の一部が支給されます(所得制限があります)。
・支給額は、受講に要した経費の6割相当額(上限20万円)です。
・給付金の支給を受けた方に対して入学準備金、就職準備金の貸付を行う「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業」もあります。

ひとり親家庭高等職業訓練促進給付金事業

・就業に結びつきやすい対象資格を取得するため修業年限1年以上の養成機関に入学し、修業している方に対して、生活の負担の軽減をはかるために訓練促進給付金を、また修業修了時に修了支援給付金を支給する事業です。
・ひとり親家庭の親が、特定の資格を取得するため養成機関で1年以上修業する場合に給付金を支給します。
・支給内容は、市県民税課税世帯で月70,500円(上限3年)、修了時25,000円など。
・給付金の支給を受けた方に対して入学準備金、就職準備金の貸付を行う「ひとり親家庭高等職業訓練促進資金給付事業」もあります。

ひとり親家庭高等学校卒業程度認定試験合格支援事業

・高等学校を卒業していないひとり親家庭の父母とその子どもが対象です。
・高等学校卒業程度認定試験の対策講座を受講する場合の受講費用の一部を助成します。

3 職業訓練

ハローワークでは、職業訓練を受けることもできます。

Q 母子家庭の母を対象とした訓練にはどのようなものがありますか。

A 母子家庭の母を対象とした訓練には、就職のための準備段階としてビジネスマナー講習や自己の職業適性理解講習等を行う「準備講習付き職業訓練」や、訓練を受講する際に託児サービスを提供する「託児サービスを付加した訓練」、DV被害者等特に配慮が必要な方々を主な対象とした「母子家庭の母等の特性に応じた訓練」などがあります。詳しくは、ハローワーク窓口にお問い合わせください。

厚生労働省ウェブサイト:「よくあるご質問について」より引用

  • 雇用保険加入者には、教育訓練給付金制度
  • 雇用保険を受給できない求職者の方がハローワークの支援指示により公的職業訓練を受講し、訓練期間中に訓練を受けやすくする給付を受ける制度(職業訓練受講給付金(求職者支援制度))、
  • 自治体と連携した母子(父子)家庭自立支援給付金などもあります。

シングルマザーが利用できる9つの減免・支援制度

1 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

母子父子寡婦福祉資金の貸付制度は、20歳未満の子どもがいる母子家庭の母、父子家庭の父、寡婦を対象に、自治体(都道府県)が、経済的自立と生活意欲の助長を図り、あわせて児童の福祉を推進することを目的として、修学資金をはじめとした12種類の資金からなる貸付制度です。

就職支度資金、医療介護資金、技能取得資金、生活資金、就学支度資金、住宅資金、転宅資金等があります。

貸し付けを受けるためには、原則として連帯保証人が必要です。

2 所得税・住民税の控除(寡婦控除)

その年の12月31日時点で夫と離婚または死別し、再婚をしていない場合、、所得税・住民税の控除を受けることが出来ます。

「一般寡婦」と「特別寡婦」があり、所得金額が500万円を超えると「一般寡婦」、500万円以下の場合は「特別寡婦」となります。

所得税の控除額は、一般寡婦の場合が27万円、特別寡婦の場合が35万円、住民税の控除額は、一般寡婦の場合が26万円、特別寡婦の場合が30万円です。

申請方法

年末調整(確定申告)の際に、自分で申告する必要があります(忘れがちなので注意しましょう)。

3 国民年金保険料の減免・納付猶予

収入の減少や失業などにより、保険料を納めることが経済的に難しいとき、保険料免除や納付猶予などの制度があります。

4 国民健康保険料の減免

前年より所得が大幅に減少したケースや病気やケガなどで生活が困難に陥った場合、国民健康保険の減免が認められる場合があります。

減免については、各市町村によって異なりますので、窓口に問い合わせてみましょう。

5 JR通勤定期券割引制度

児童扶養手当の支給を受けている方、およびその家族の方が、JR西日本の通勤用定期乗車券を購入するときに、その料金が3割引きになります。

6 市バス地下鉄等の無料乗車証(福祉パス)(神戸市)

児童扶養手当受給世帯(父子世帯を除く)や母子家庭等医療費助成を受けている世帯(父子世帯を除く)、母子生活支援施設入所世帯のうち1人に、福祉パスが交付されます。

7 少額貯蓄非課税制度(マル優)

元利350万円までの預貯金利子が非課税になる制度です。

児童扶養手当、遺族基礎年金などを受給されている母子世帯、寡婦の方が対象です。

8 公営住宅

・神戸市の場合、市営住宅の募集は、年4回(5月・8月・11月・2月)あります。
・母子父子世帯向け住宅は「特定目的住宅」という名称で募集しています。

9 親・子世帯の近居・同居住み替え助成事業

・就学前の子どもがいる世帯と神戸市内に1年以上居住する親世帯が、同居や近くに住むことになった場合に、移転する世帯の引越しにかかる費用の一部が助成されます。
助成を受けるには、一定の要件を満たす必要があります。

まとめ

いかがでしたか?全部で22の制度、手当、補助についてご紹介しました。

この記事をまとめながら、正直、私も知らなかった制度がかなりありました。

これらは利用出来ても、役所の方から「利用できますよ」と連絡してくれることはありません。

シングルマザーとして生きていく以上、勉強が大事ですね。

後から「こんな制度あったんだ!」と悔しい思いをしないで済むように、それぞれの受給要件や内容をしっかりチェックし、活用しましょう!

この記事が少しでも参考になればうれしいです!

それでは、また。