離婚調停

【要確認】モラハラ夫との離婚調停で覚悟しておくべきこと

ずっとモラハラを受けてきた夫が協議離婚に応じてくれそうもないので、離婚調停を起こすことになりました。初めてのことでとても不安です。今後、夫はどんなことをしてくるのでしょうか。嫌がらせなどされないでしょうか。

今回は、この質問にお答えします。

モラハラ夫との離婚の流れのおさらい

ごく簡単におさらいしておきましょう(細かな例外は除きます)。

夫婦が離婚する方法は、おおきく3つあります。

協議離婚調停離婚裁判離婚です。

協議離婚が出来ない場合、離婚調停を申し立てて家庭裁判所で話し合い、調停でも離婚の合意が出来なかった場合に、離婚を求める側が離婚訴訟(裁判)を提起します。

調停前置主義という原則があり、いきなり裁判を起こすことは原則として出来ません。

弁護士
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モラハラ夫は、自分の思い通りにならず、妻の希望がかなうことを感情的に受け入れられないことから、話し合い自体を拒絶されることが多く、協議離婚により離婚が出来ることはそう多くありません。
弁護士
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したがって、モラハラ夫との離婚は、離婚調停を申し立てて話し合うことが実質的な離婚に向けたスタートとなります。

調停が不成立となった場合、自動的に裁判手続に移る訳ではありません。

不成立になった段階で、裁判を起こすかどうかを改めて考えればよいです(調停がどうなるか分からないのに、先のことまで最初から考えておく必要はありません)。

協議離婚できれば協議離婚するに越したことはない(協議離婚のメリット)

協議離婚のメリット。

それは、長期にわたる離婚調停、裁判をしなくても離婚が実現するということです。

当たり前の話ではあるのですが、これが最大のメリットです。

しっかり頭に入れておきましょう。

離婚は、夫が離婚に応じない限り、調停で話し合い、調停でもまとまらない場合は訴訟を起こして、離婚原因(多くはモラハラを原因とする「婚姻を継続し難い重大な事由」の存在)を主張・立証しなければなりません。

調停から裁判をたたかい、判決を得るまでは1年半~2年程度はかかることも普通にあり、第一審で勝訴しても、控訴されれば高等裁判所で審理が行われ、更に高等裁判所で判決を得ても、最高裁に上告されれば、さらに判決が確定しません。

離婚届と出して、協議離婚さえ成立すれば、この一番大変な手続をしなくて済みます。

これは、時間というお金より大切な価値を節約できるという意味では、大変なメリットといえます。

弁護士
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細かな条件にこだわって、モラハラ夫が気が変わってしまったら、もう二度とチャンスはやってこないかもしれません。
慣れた弁護士なら、千載一遇のチャンスかどうかを見極めてくれるはずです。

離婚さえ出来れば、養育費や財産分与、面会交流は、別途調停を起こせば、仮に合意が出来なくても審判手続に移行して、裁判所が判断をしてくれます

婚姻した日によっては、年金分割はこちらで勝手に手続きが取れます。

また、母子家庭への手当や、公営住宅への優先入居なども認められやすくなります。

ただし、離婚が成立すると、夫婦ではなくなり、夫から生活費は一切受けることが出来なくなります

これは、デメリットではなく、離婚に伴う当然の結果です。

離婚後の生活設計も並行して行っておくことが重要です。

離婚調停のおさらい

離婚調停がどのように進むのかについては、別記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。

モラハラ夫に特有な離婚調停の行動

モラハラ夫は弁が立つことが多いです。

そして、自己中心的

社会的地位がそれなりに高いことも多く、「自分が尊重されて当然」といった態度も垣間見ることがあります。

その一方で、人からどう見られるかということはすごく気にします。

弁護士
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調停の最初のうちは極めて礼儀正しく、調停委員から見ても、「この人が本当にモラハラを?」と感じてしまうこともしばしばあります。

モラハラ夫は、都合の悪いことや自分に不利なことを指摘されると、巧妙に論点をすりかえたり、話をはぐらかしたり、逆に攻撃的になって、とにかく自説を展開します

また、書面が細かくて長いのも特徴です。

弁護士が就いていても、自分で書面を作っていることも多いです。

弁護士
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頭がよいので)正論(但し、自己の権利ばかりを主張して他人の感情を全く考慮しないもの)であることも多いです。

調停委員に不満を感じると、やがて、あからさまに敵意を示したり、声を荒げることもあります。調停委員も、期日を重ねると、徐々にモラハラ夫の本性を感じるようになります。

インターネットで自分に有利な説が書かれている論文を探し出してきて証拠として提出したり、家族で仲良く映っている写真を提出し、「モラハラなど無かった」と主張するのも典型的なモラ夫の特徴です。

また、子どもに異常な執着を示すことが多く、急に学校のイベントに参加を希望したり、「妻は子どもを虐待している」などと連絡して、学校関係者を困惑させたりします。

警察に、妻が児童虐待している、と訴えることもあります。

親権を簡単には譲らず子どもにとって迷惑なほどの非常識な頻度の面会交流を求めることもしばしばあります。

モラハラ夫は、妻の思い通りになることが許せません。なので、ありとあらゆる方法で妻を困らせようとします。

離婚調停がまとまる直前になって、条件をひっくり返すこともあります。

そして最後は泣き落としです。いよいよ自分の主張が通らないと分かると、迫真の演技で泣いて謝罪したりすることがあります。

長年モラハラ被害を受けてきた方は、この泣き落としに弱いです。

ここで決意が揺らいで離婚しようとしたことを何故か後悔したり、復縁してしまう方がいます。

しかし、モラハラ夫は、ほぼ間違いなく元に戻ります

人間は、そう簡単には変わりません。

 

弁護士
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せっかくここまで頑張ってきたのですから、最後まで、心を鬼にして対応しましょう。

まとめ

モラハラ夫との離婚調停は、我慢強く対応することが必要です。

モラハラ夫は、妻に離婚をあきらめさせることを狙っています。

また、仮に離婚することになったとしても、自分が「離婚に応じてやる」代わりに、妻側に離婚条件について譲歩することを狙っています。

したがって、妻側は、このことも頭に入れながら臨む必要があります。

妻側も、決して屈しないという態度を示し続けなければなりません

心折れることなく、自分が依頼なさった弁護士と最後まで頑張ってください!

この記事が少しでも参考になればうれしいです。

それでは。

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