離婚調停

離婚調停を申し立てられました。照会書に対する回答の書き方は?

夫から離婚調停を申し立てられ、先日家庭裁判所から書類が届きました。照会書や事情説明書が同封されていましたが、書き方が分かりません。出しておいた方が良いですか?第1回の調停期日までにどのように対応するのがよいかも教えて下さい。

今回は、この質問を取り上げたいと思います。

離婚調停を申し立てられたらどのような書類が届く?

夫(妻)から離婚調停が申し立てられると、以下のような書類が家庭裁判所から送付されます。

書留ではなく、普通郵便で届きます。

家庭裁判所からA4の大きさの定形外封筒がいきなり届きますのでびっくりするかもしれません

  • 調停期日通知書(呼出状)
  • 調停申立書の副本(写し)
  • 照会書(夫婦関係調整)
  • 子についての事情説明書(未成年の子がいる場合)
  • 調停の進行に関する連絡メモ
  • 連絡先等の届出書
  • 資料非開示の申出書

書類は全国共通ではなく、裁判所によって微妙に文書の標題や体裁が異なります。

照会書に対する回答はどのように書いたら良い?

照会書には以下のような事柄に関し、質問が書かれています。

照会書の内容

1 離婚又は円満調整についてどのように考えているか

離婚の可能性を考えている場合、

2 親権者をどちらとするか

3 面会交流をどのようにおこなうか

4 養育費について幾らと考えるか

5 財産分与(家や預貯金の分け方)について

6 慰謝料について

7 年金分割について

その他の基本的な質問として、

8 職業

9 総収入

10 現在の住まいの状況

11 同居家族

12 第1回調停期日の出欠予定

後で気持ちが変わった場合、変更して構いませんので、今現在の気持ちや状況を正直かつ真剣に答えておきましょう。

照会書への回答書は、相手から申請があれば、裁判官の判断を経て、閲覧やコピーが認められています。

したがって、見られたくないことは初めから書かないようにしましょう。

手書きのものを出すのが嫌であったり、記入欄では書ききれない場合は、「別紙のとおり」と記載して、パソコンで作成したものを添付して提出しても構いません。

事実の経過を長々と書くよりは、主張を端的に指摘しておくことをお勧めします

詳細は、調停期日で具体的に説明すれば足ります。

申立人にDVがあり、裁判所では絶対に会わないようにしてもらいたいとか、待ち伏せされる恐れがある、といった心配事がある場合は、その旨を回答書に記載しておくか、別途電話で担当書記官に相談しておくとよいでしょう(担当書記官と電話番号は、調停期日通知書に記載されています)。

裁判所に自分がどのような書類を裁判所に提出したかを確認するため、自分用のコピーを必ず取っておきましょう。

弁護士に依頼する際には、過去に自分が提出した書類の確認を必ず求められますので、コピーは必須です。

進行連絡メモはどのように書いたらよい?

進行連絡メモは、調停委員会(裁判所)が調停を進めるための参考にするためのものです。

申立人が提出する進行連絡メモと相手方に送付される進行連絡メモは内容が異なっています。

相手方に送付される連絡メモには、家庭裁判所に対する要望や出席できない曜日などを記載して提出します。

特に書き方に決まりはありませんので、自由に記入して提出しましょう。

(申立人が提出する進行連絡メモは、これまで離婚について話し合ったかどうか、その際の様子、相手方の調停出席の可能性、どの点で対立しそうか、これまでに相手方から暴力を受けたことがあるか等を記載します)

子についての事情説明書はどのように書いたら良い?

未成年者の子がいる場合、子についての事情説明書が同封されています。

以下のような事柄に関し、質問が書かれています。

1 名前、年齢

2 学校名・学年

3 健康状態

4 現在の監護者

5 別居している場合、面会交流の状況

6 父母の紛争に関する子の認識状況

7 子の希望や意思(既に明らかにしている場合)

8 子について気になること

現状で自分が把握している状況を出来るだけ正確かつ具体的に記載しましょう。

記入した内容によって有利不利になることはありません。

むしろ、子の状況を裁判所に性格に把握してもらうことが、子にとって最も良い解決に繋がっていく可能性を高めることになります。

虐待がある場合や、面会交流がまったく実施されていない場合など、第1回期日から調査官が関与するかどうかを判断する材料になります。

調停委員会は、提出されている書面から第1回期日に向けて準備をします。

書類はいつまでに提出するのがよい?

書類に提出期限が定められていた場合には、その期限までに提出しましょう。

準備の都合でどうしても期限を守れない場合は、書記官に連絡して事情を説明したうえで、出来るだけ早く提出すれば問題はありません。

裁判所に「この当事者はルールを守らない」と認識されてしまうことは、自身の主張の信用性にも関わりますし、子の親権者の適格性という意味でもプラスになることはありません。

提出方法は、直接裁判所に持参しても良いですし、郵送でも構いません。

呼出状に記載された調停期日に出席出来ない場合はどうしたらよい?

調停期日通知書(呼出状)で指定された第1回調停期日に出席できない場合、出席できない旨を裁判所必ず連絡・相談してください。

裁判所は、第1回調停期日において申立人の聴き取りだけを行うか、期日自体を変更するかを検討します。

第1回期日が申立人の聴き取りだけになったからと言って、相手方(あなた)に不利になることはありません。

仕事の都合などでどうしても出席が困難な場合、事前に連絡をしておけば、第2回期日を決める際にはあなたの都合も聞いて期日指定がされます(行けないからといって無断欠席すると第2回期日もあなたの都合を聞かずに指定されてしまいます)。

まとめ

裁判所から送付された書類を受け取ることなど、人生でそう何回もあるわけではなく、きっと精神的に重たい気持ちになられたことでしょう。

しかし、調停は、裁判と違って、調停委員を介して夫婦の今後を話し合う場に過ぎません

自分が同意しない限り何も決まりません。

ですので、あんまりメンタルを疲れさせないようにしてください。

しかし、せっかく平日の昼間に、何時間も使って話し合う訳ですから、なるべくその時間を有意義にしたいですよね。

照会書に対する回答書や、事情説明書は、裁判所がこれだけは把握しておきたいと考えていることばかりですので、必ず出しておきましょう。

なお、申立人の主張や言い分が詳細に書かれた書面が申立書に添付されていたり、申立書自体に詳細な主張が記載されている場合があります。

(余談)

家事事件を数多く扱っている弁護士は、離婚調停は、家庭裁判所の定型書式で申し立てた方がよいというのを分かっていますので定型書式です。

これを使っていない弁護士は、普段あまり離婚事件を取り扱っていない(離婚事件の経験が多くない)可能性が高いというのが私の感想です。

裁判所や調停委員は、その書面に書かれていることが真実かどうかはあなたの言い分を聞くまで分からないというスタンスで調停に臨んでいますので、心配はご無用です。

もし、期日を迎える前に反論しておきたいなら、反論を記載した書面を作って裁判所に提出しておくとよいでしょう。

但し、もし、将来的に弁護士に依頼するという選択肢も視野に入れているなら、一度弁護士に相談してからその書面を出すかどうかを判断した方が良いです。

弁護士が依頼を受ける前にあなたが出した書類が、逆に弁護士活動を制約することになりかねないからです。

この記事が少しでも参考になればうれしいです。

それでは、また!