弁護士相談・依頼

別居中の妻(夫)の弁護士から離婚を求める通知書が届いた場合の対応

別居して1週間になります。離婚に向けて協議をしたいと思っていたところ、突然妻の弁護士から妻が離婚を求めているという通知書が届きました。
私は妻と直接話がしたいのですが、この通知書にどのように対応したらよいでしょうか。

今回はこの質問を取り上げたいと思います。

夫(妻)の弁護士から届く通知書の内容

別居してしばらくすると、突然、別居して出ていった妻(夫)の弁護士から通知書が送られてくることがあります。

普通郵便の場合もあれば、内容証明郵便で送られてくる場合もあります(前者の場合の方が多いように思います)。

1 妻(夫)から依頼を受けてこの度夫婦の離婚に関する代理人に就任したこと

2 妻(夫)は、あなたとの離婚を希望していること

3 妻(夫)は、離婚についてあなたと話し合いたいと思っていること

4 妻(夫)は、近日中に家庭裁判所に離婚調停を申立てる予定であること

5 あなたから妻(夫)への直接の連絡は控えていただきたいこと(連絡事項があれば弁護士を通してもらいたいこと)

おそらく、上のようなことが書かれていることでしょう。

通知書が届いた場合どのような対応を取るべきか

弁護士から上のような通知書が届いた場合、落ち着いてまずはよく内容を確認しましょう。

相手もできるだけ話し合いにより早期かつ円満に解決する方がよいと思っていますので、あなたの心情にもそれなりに配慮した文面になっていることも多いのではないかと思われます。

1 内容をよく確認したら、相手のアクションを待つ

基本的には、相手のアクション(調停申立や、離婚条件の提示など)を待つことになります。

特に用事が無ければ、自分から相手弁護士に連絡する義務はありません。

相手が離婚調停を申し立てる場合、原則としてあなたの住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てが行われます。

弁護士
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あなたの住所近くの家庭裁判所で調停が行えますので、あえて自分から積極的に調停を申し立てるなどの行動を起こす必要はありません。

裁判所から調停の呼出状が届くのを待っていればよいです。

何か月も待たされるようでしたら、さすがに遅いので弁護士に問い合わせをしてみましょう。

弁護士の通知書に管轄の合意書が同封されている場合があります。「合意書に記載している裁判所で調停を行いませんか」という提案です。

通常は相手にとってもあなたにとっても都合のよいと思われる裁判所が提案されています。

弁護士
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問題無ければ署名捺印のうえ返送すればよく、拒否したい場合には返送する義務はありません。ただ、できれば返送前に以下の弁護士相談をすることをお勧めします。

2 可能であれば弁護士に相談する

今後の協議の相手は弁護士になります。

弁護士
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もし自分で交渉することに不安があるのであれば、速やかに弁護士に相談しましょう。

妻(夫)が弁護士に依頼したということは、離婚意思が固いことが伺われます。

弁護士費用も既に払っていますので、翻意(離婚しないという結論)を期待することはかなり難しいでしょう。

今後の流れ等に不安があれば、弁護士の法律相談を受け、今後の見通しや流れ、検討しておくべき事柄を確認しておくことが重要です

3 弁護士に相談する前に避けた方がよいこと(1)直接の連絡

弁護士から通知を受け取った場合、真っ先に思い浮かぶことは、「何故わざわざ弁護士なんかに依頼したのか、直接話し合えば済む話じゃないか」ということではないでしょうか。

自分たち夫婦の話に他人である弁護士が関わってくることに嫌悪感を抱いたりするかもしれません。

弁護士
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お気持ちはよく分かりますが、だからといって、弁護士からの(直接の連絡は控えて欲しい旨の)通知を無視して、直接妻(夫)に電話したり、直接押しかけたりすることはやめておきましょう。

弁護士からの通知には強制力がある訳ではありませんので、直接連絡したからといって非難される理由はありませんが、妻(夫)は弁護士から直接連絡があっても、対応しないように助言を受けており、おそらく無反応のはずです。

弁護士
弁護士
相手が代理人を立てた以上は、用件は代理人を通じて連絡するようにしましょう。

また、直接会いにいった場合、エキサイトしてしまって大声を出したり、なかなか家の前から退去しなかったりすると、妻(夫)に警察を呼ばれることがあります。

警察を呼ばれた場合、あとで、離婚や面会交流の話し合いにおいて、必ず相手から指摘され、あなたに不利な事情として主張されます。

弁護士または調停を通じて、冷静に話し合うことをお勧めします。

4 弁護士に相談する前に避けた方がよいこと(2)子どもの連れ去り

その1にも関連しますが、妻(夫)が連れて出た子どもを、実力行使で自分の家に連れてくること。

弁護士
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「先に子どもを連れて出た方が有利になるではないか」という気持ちはよく分かります。

分かるのですが、実力行使で子を奪い合うことは、結局子どもを傷つけるだけです。

弁護士
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子を連れて別居されてしまった場合、速やかに子の監護者指定、子の引き渡しの手続を取ることを検討するか、面会交流を求めるかという問題になります。これは弁護士に相談して検討すべき事柄になります。

弁護士に相談する前の実力行使は、後の交渉でも、子どもに心の面でも取返しのつかない事態になりかねませんので、お勧めしません。

出来るだけ早く弁護士相談に行くようにしましょう。

5 弁護士に相談する前に避けた方がよいこと(3)事実や条件を認めてしまう

弁護士に相談する前には、事実や離婚条件について、明確な回答をしないようにしましょう。

離婚に応じるつもりがあるのかどうか、条件はどう考えているのか、不貞事実は認めるのか、収入や資産はどの程度あるのか等、あなたの考えを先に明かしてしまうと、今後の交渉で不利になってしまう可能性があります。

弁護士から質問を受けたからといって答える義務はありません。回答するのは、弁護士に相談してからでも遅くはありません。

弁護士
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弁護士に相談するまでは、「検討中です」「もう少しお時間をください」「弁護士に相談してからご連絡します」などと回答しておけばよいでしょう。

まとめ

弁護士
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妻(夫)の弁護士から離婚を求める通知書が来た場合は、まずは落ち着いて内容を確認しましょう。

妻(夫)が弁護士に依頼したのは、自分たちだけでは冷静に話し合い、解決に至るのが難しいと思ったからです。

悪気は無いのかもしれません。

いずれにしても、弁護士に費用を払ってでも離婚したいということですから、離婚の決意は固いと思われます。

相手が弁護士に依頼した場合、費用面が許すのであれば、あなたも弁護士に依頼した方が良いです。

依頼しない場合でも、一度は弁護士相談に行っておきましょう。

書籍やインターネット上の情報は、あくまでも一般的な内容にすぎませんし、正しいかどうかも分かりません

弁護士
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あなたの置かれた状況に即した相談・助言を受けて対応しなければ、万が一不利な条件で解決してしまったとしても後の祭りになります。後悔しないためにも弁護士相談は必須です。

この記事が少しでも参考になればうれしいです。

それでは、また!