離婚調停

【おさらい】離婚調停の流れ(期間や当日の行動まとめ)

このたび、初めて離婚調停で家庭裁判所に行くことになりました。弁護士さんに依頼しないので、不安で仕方がありません。離婚調停の流れや当日の行動について教えて下さい。

本日はこのご質問にお答えします。

離婚調停の流れ

1 相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申立て

離婚調停は、相手方(配偶者)の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行い、その裁判所で調停が行われるのが原則です。

したがって、例えば、東京23区内で暮らしていたところ、別居して神戸の実家に帰ったような場合には、神戸に住んでいても東京家庭裁判所に離婚調停を申し立て、神戸から期日に出席しなければなりません。

時間や交通費など、調停への出席が負担になる可能性があります。

私も、別の地域から神戸に帰ってきた依頼者の方の離婚事件を受任することは度々あるのですが、依頼者の方が元々住んでいた地域を管轄する家庭裁判所に出張することになり、スケジュール調整が大変になります。

最近は電話による調停を行ってくれる裁判所も増えてきていますが、必ず認められるとは限りません。

ですので、実際に裁判所に出向かなければならない、という前提で検討しておくことが無難です。

書類審査がありますが、裁判所所定の書式(ひながた)を使用すれば、受付はされます。

不備や添付書類漏れがあれば補正の連絡が来ますので、連絡を受けたとおりに対応しましょう。

2 期日の呼び出し

離婚調停を申し立てると、申立日から1か月程度で、裁判所から双方に対し、調停を行う日(第1回調停期日)の連絡・呼び出しが行われます。

申し立てを行う際、どうしても都合の悪い日や曜日などがあるのであれば、申立書に事前に記載しておけば、通常、その日は除外した日が指定されます

第1回調停期日は、申し立ててから1か月半~2か月程度先に指定されることが多いです。

ですが、これも裁判所の状況(混雑状況や、調停委員の調整等)によって異なります。

離婚調停の申立てをしても、すぐに調停が始まる訳ではない、ということは頭にいれておきましょう。

早く離婚調停を始めたいなら、期日を確保するため、出来るだけ早く申立書を裁判所に送っておくようとよいでしょう。

3 調停委員会が調停を進行

調停は、裁判官(または「家事調停官」という非常勤裁判官)1名と男女の調停委員2名の計3名で構成される調停委員会が行います。

裁判官は、同じ時刻に複数の調停事件を並行して担当しているため、調停に同席することは少なく、事前に打合せ(「評議」といいます)をした上で、実際の調停は、調停委員に任せるかたちで進められます。

実際には、調停の当事者が、担当裁判官と直接顔を合わせるのは、調停が成立する場面(又は不成立により終了する場面)だけであることがほとんどです。

調停委員だけで進めているように感じられるかもしれませんが、裁判官も含めた調停委員会で、調停の進め方を協議しながら進めています。

4 裁判所に到着してからの流れ

調停の期日は、同じ日に呼び出しが行われます。

時刻を30分程度ずらして呼び出しが行われ、待合室も申立人と相手方で別で離れた場所にされています。

出来るだけ裁判所内で顔を合わせることが無いような配慮がなされています。

呼び出された期日に裁判所に出向くと、まずは調停受付に行って、裁判所職員に出頭した旨を告げましょう。

裁判所から送られてきた呼出状を持参するとスムーズに案内がされると思います。

裁判所は呼出状に記載のある「事件番号」と双方当事者の名前で基本的な事件管理を行っています。

事件番号は、スマホなどにメモしておくと良いかもしれません。

裁判所職員から、「〇番の待合室でお待ちください」と案内されますので、そこで待機しましょう。

勝手に外へ出ると、調停委員が探し回ることになりますので、受付を済ませたあとは、基本的に待合室で待機するようにして下さい

待合室には、同じようにその日の調停期日が指定された人たちが座っています。
弁護士と一緒に来ている人もいれば、自分だけの人、親と一緒に来ている人もいます。

待合室で待機していると、概ね呼び出し時刻に、調停委員があなたを呼びに来てくれます。

多少時刻が前後することがありますが、打ち合わせが伸びたり、相手の聴き取りが伸びたに過ぎませんので、あまり気にしないで大丈夫です

調停は、原則として、申立人と相手方が交互に調停室に入って調停委員と話をします。当事者が同じ部屋に入って調停を進める(同席調停)ことは、通常はありません。

夫婦間での暴行のおそれがある場合、精神的負担が大きい場合(PTSDなど)には、更に裁判所に配慮してもらえる場合もあります(調停室も2部屋用意したり、階を分けたりします。

もちろん、どこの待合室で待機しているかも伝えることはありません)。

5 毎回の調停の流れ

各回の調停は、午前または午後の概ね2時間で、30分程度を目安に交代して調停室で話をします。

2往復程度となることが多いです(申立人→相手方→申立人→相手方)。

もっとも、厳密に30分と決まっている訳ではなく、話の内容によっては一方が長くなってしまう場合もあります。

自分の番が短く、相手の番が長い場合、どうしても自分が不利益に扱われていないか、調停委員が相手の主張ばかりを聞いているのではないかと不安になるかもしれません。

調停委員は、双方から同程度の時間を使って聴き取りを行うように努力しています。

しかし、話の途中で中断するよりは、少し30分を過ぎても聴き取ってしまった方が結局中途半端にならず良い場合もあります。

調停委員は中立の立場にあり、どちらか一方に肩入れして話を聞くということはありませんし、話の長短によってどちらかが有利になることはありませんので、ご不安に思う必要は全くありません

もっとも、毎回相手の番が長く、自分の番が短いことが気になる場合には、率直に調停委員に理由を尋ねてみてください

改善されると思われます。

6 調停の終了

調停は、おおよそ1か月~2か月ごとに期日が開かれ、話し合いを続けていきます。

その日の期日終了する際に、次回の期日の日時の調整(当事者双方及び調停委員が出席可能な日を調整します)が行われます。

その日に決まった次回期日は、基本的に変更が出来ませんので、必ず手帳に書き留めるなどして、忘れないようにしましょう。

最終的に合意が出来れば調停成立となり調停調書が作成されます。

調停成立の見込みがないと調停委員会が判断すると、調停不成立(調停委員は、単に「不成立」「打ち切り」「不調」という場合があります)となります。

事情によっては、申立人が調停を取下げることによって終了する場合もあります。

成立した場合に作成される調停調書は、判決と同じ効力を持ちますので、内容によっては強制執行が可能となります。

離婚をする場合には、調停が成立した時点で離婚の効力が発生します(協議離婚は離婚届が受理された際に離婚の効力が発生しますが、調停離婚は調停成立時に効力が発生します)。

調停不成立の場合には、離婚訴訟を提起するかを検討することになります。

7 調停の期間

離婚調停は、どのくらいの期間がかかりますかというのは本当によくお受けする質問ですが、これに関しては、事案によって異なる(ケースバイケース)としか言いようがないのです。

1回で成立して終了する場合もあれば、1年以上続くケースも珍しくありません

争点が少ない場合は、比較的短期で成立して終了します。

しかし、感情的対立が激しい場合や、親権・面会交流が争点になっているケースは、子の調査が必要となることも多く、長期化しがちです。

まとめ

今回は、離婚調停の流れをおさらいしてみました。

裁判と異なり、調停は話し合いにより解決を目指す場ですので、裁判所や調停委員が何かを決める手続きではありません。

あくまでも話し合いですので、自分が同意しない限り、調停は成立しないのです。

ですので、不安に思わず、自分の考えをしっかり話せるように頭の中を整理したり、資料を収集してから臨まれると良いと思います。

この記事が少しでも参考になればうれしいです。

それでは、また!